フリーランスが集中力を保つコツ【10分の休憩が大事】

以前に、フリーランスこそ厳格なタイムスケジュールの設定が重要である、と書いた。

【タイムスケジュール】フリーランスでも活動時間を明確するべき、たったひとつの理由【やる気はいらない】
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タイムスケジュールを守るために必要なものは、特にない。ただ、その時間が来たら強制的に次の行動へ移る。それだけである。そうすれば、集中力も後からついてくる。

強いて必要なものを挙げるとするなら、次の行動へ移る際の、えいやっという気合いくらいである。それも、慣れてきたらすっと移れるようになる。

しかし、一方で集中力というものは、なかなか持続しないものである。これはフリーランスに限らず、会社勤めのサラリーマンであっても同じだろう。

1日の勤務時間が8時間あったとして、最初から最後までぶっ続けで仕事に集中できる人間などそうはいない。いるとすれば、それは超人かただの変態、あるいはデートに行くために定時退社しなければならない人間のいずれかである。

それ以外の人間なら、仕事時間中に集中力が切れたとしても悲観する必要はない。ついついネットサーフィンをしたり、スマホをいじったりすることはあって当然だ。しかも、一人で作業しているなら誰にも咎められることもない。

ただ、悲しいかなフリーランスはサラリーマンとは違い、ネットサーフィンやスマホに興じていては一銭にもならない。

タイムイズマネーという愚かしいことわざの通り、たいていのフリーランスにとって時間は金そのものなのである。集中力を持続させて作業量をアップさせない限り、収入はいつまでたっても伸びない。

タイムスケジュールの遵守によって、集中力が少しずつ出るようになってきた。それでは、集中力をできるだけ切らさずに持続させる方法はないものかと思い、色々と試行錯誤している。

その結果、多少ではあるが持続させるためのコツがわかったように思う。

この記事では、集中力の持続時間や、持続させるために実際に取り入れている方法、重視すべきポイントについて説明する。

1. 集中力の持続時間

人間の集中力は約50~90分程度しか続かない、という話を聞いたことがないだろうか。

小学校から高校までの授業時間は1授業あたり約50分、大学になると1講義あたり90分であることが多い。これは人間の集中力の持続時間に合わせているらしい。

過去に塾講師のアルバイトをしていた経験からいえば、塾や予備校でも、たいてい1コマの授業時間は90分以内で設定している。

ただ、実際にそれだけ集中力が続くかどうかは眉唾である。私の過去を振り返ってみれば、小学校から大学に至るまで、脇目も振らずにひたすら授業へ集中できていたことなど、おそらくただの1度もない。もちろん、自慢できる話ではない。

ちなみに、東京大学大学院薬学研究科教授の池谷裕二によれば(池谷の本は脳のふしぎな働きを非常にわかりやすく紹介しており、どれも面白い)、中学生の英単語の暗記について、休み時間を設けずに1時間学習させたグループと、15分に1回休憩を入れて45分学習させたグループをそれぞれテストしたところ、後者のほうが学習時間が短いにもかかわらず、高いスコアを出したという。

また、それぞれのグループに所属する中学生の脳波を計測したところ、1時間学習させたグループよりも、休憩を入れて45分学習させたグループの中学生のほうが、脳波は一定以上のレベルを維持していたという。集中力に関係すると思われるガンマ波のパワーが休憩によって回復したのだそうな。

勉強時間は短い方が好成績?:朝日新聞デジタル
朝日新聞のニュースサイト、勉強時間は短い方が好成績?:朝日新聞デジタルのページです。

池谷の実施したテストの結果に従うならば、15分ごとに休憩を入れて活動すれば、もっとも集中力を維持できるというわけである。

仕事において15分ごとに休憩を入れると、さすがに休みすぎのような気がする。しかし、休憩時間を入れるというのは、切れた集中力をいちどリセットし、ふたたび集中するのに必要であると感じた。

2. 90分ごとに休憩を入れる

それでは、どの程度のスパンで休憩を入れるか。

少し考えた結果、とりあえず、90分ごとに10分の休憩を入れることとした。つまり、大学生や予備校生、塾に通う生徒とほぼ同じである。

仕事の時間単位を90分としたことについて、実はそんなに大した理由はない。たぶん50分ごとに10分休憩を入れるのでもよかったように思う。その方が仕事と休憩が60分1セットとなるため、タイムスケジュール的にも合わせやすい。フリーランスに就業規則はないので、そのうち変更してみるのも良いかもしれない。

あえて一つ理由を挙げるならば、集中力は長くは続かないのに対して、集中し始めるのには少し時間が要るからである。少なくとも、私の場合はそうだ。

仕事に限った話ではないが、短距離走のようにいきなり集中力全開で何かをスタートできることはまずない。

たいていはぼんやりと物事を開始し、些事に気を取られながらも進めていると、そのうち集中力が高まっていく、といった感じだ。

15分以内に集中力を高めるのは難しい気がする。単純な英単語の暗記であればできるかもしれないが、仕事の場合は型通りに進まない部分もある。試行錯誤しながら形ができていき、完成形がなんとなく見えてきたところで集中力が上がってくる、ということもあるのだ。

そのため、集中力が湧き始める時間というのは一概にいえない。しかし、15分という時間は仕事の完成形をかいま見るにはいささか短すぎる。

集中力を生み出すためにはある程度の時間を必要とし、持続させるためには適度な休憩を必要とする。両者のバランスが良い時間が、いま採用している90分なのだろう。

3. アラームを鳴らす

仕事時間と休憩時間をきちんと守るには、どうすれば良いか。

これは、タイムスケジュールを遵守するときと同じ方法を使う。つまり、時間が来たら必ず仕事を開始し、時間が来たら必ず休憩を入れる。この点を必ず守れば良い。

言うは易く、行うは難し。まさにその通りである。しかし、別に時間が来たらいきなり仕事で成果を出せ、というわけではない。

時間が来たら次の行動に移れ、というだけだ。ただ行動に移るだけなら、誰にでもできる。

しかし、次の行動へ移るにあたり、常に時間を気にしているというのは何かと面倒だ。時間を気にするあまり、集中力が途切れてしまっては意味がない。

そこで、アラームを細かく設定することにした。

アラームは朝の目覚ましを止めると同時にセットしておく(起床のアラームも同じスマホを使用している)。その後、チャイムが鳴るごとに仕事を開始し、休憩を取り、そして次の行動に移る。

4. 行動時間とアラームをセットした結果

仕事と休憩の時間を細かく設定し、開始時にアラームが鳴るようセットした結果、どうなったか。

少なくとも、きびきびと行動できるようになった。以前は休憩後に仕事を再開するのにだらだらと時間がかかっていた。今はアラームが鳴ると同時にパソコンの前に座り、仕事に取りかかれている。

もちろん、すぐに集中力マックスで仕事を再開できるわけではない。それでも、無駄に過ごしていた時間をとりあえず頭や手を動かすことに使えるようになった。

おかげで、仕事の完成形が見えるまでの時間が少し短縮できている。完成形が見えたら、こっちのものである。集中力が高まっていき、仕事のペースがあがる。

どれだけペースが上がっていても、アラームが鳴れば一旦手を止めて休憩に入る。身体を少し伸ばし、水やコーヒーでブレイクしたあと、ふたたびアラームとともに仕事を再会する。

すると、休憩前の集中力はすぐに戻ってきて、仕事を進められる。結果として、1日のうちにできる仕事が増えたのである。

5. mustとenjoyの違い

こうまでして自らの行動を強制しなければならないことに、実はある種の失望を禁じ得ない。何が悲しくて、フリーランスという自由な立場にいながら、己の行動を細かく定めなければならないのか。自分の意志薄弱さが恨めしい。

しかし、無理からぬ話でもある。仕事は、嫌々ながらもしなければならないからだ。

サラリーマンであれば、勤務時間を守らなければ就業規則に違反したとしてペナルティが課せられる。遅刻や無断欠勤が増えると、最悪の場合、解雇につながりかねない。だから、どれだけ仕事に行きたくなくても出勤はmustなものとして行かねばならない、と感じている。

普段からそんなことを意識して出勤している人はほとんどいない。しかし、世の中の多くの人が嫌々ながらも身体に鞭打って出勤するのは、根底にそうしたものがあるからだろう。

フリーランスの場合、勤務時間を守らなくても、誰からも叱責されないし、ましてや解雇されることもない。ただし、座っているだけでは一銭にもならない。

稼がないと生活できないので、それが身体に鞭打つ理由とはなるだろう。しかし、今月死ぬ気で働かなければ詰むような極限状態でも無い限り、集中して仕事に取り組むのは難しい。少なくとも、私の場合は。

それが非常にまずい状態であるのは、少し考えればわかることである。いつまでも集中できず、ぬるま湯に浸かったような気分で仕事を進め、結果として生活できるだけのお金を稼げていない状態が続けば、いつか「死ぬ気で働かなければ詰む」こととなる。そのような精神状態でまともに仕事をするのは困難である。

そうした危機感が、自らの行動におけるmustにつながっているのだと感じる。それは、悲しいことのように思う。

一方、たとえば趣味に関して、わざわざ時間を縛る人はそういないだろう。趣味は自身の好きなことであり、開始時間を設定しなくても始めたくなるものだからだ。その根底には、仕事に対するmustとは対照的に、楽しいというenjoyの感情がある。

仕事がenjoyできる人間は、ある意味で幸せである。いわゆる、好きなことをしてお金を稼ぐ、というやつだ。残念ながら、今の私はそういう状態にはない。

けれども、自身にとって執筆や読書のようにenjoyしたいことを守るためには、きちんと生活費を稼ぎつつ、決められた時間内に仕事を終わらせる必要がある。

そうして仕事のパフォーマンスを維持するために、タイムスケジュールを設定し、活動時間に縛りをかけているのだ。enjoyのためにmustを買って出ているのなら、それはまあ、悪いことではあるまい。

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